誤った遺産分割をしてしまった

札幌市 Aさん 兄弟三人

誤った遺産分割をしたために、兄弟の関係に亀裂が生じたAさんの場合

家族構成は、父は10年前に亡くなっており、今回母親の相続です。相続人は地元で勤めている長男A、地方に嫁いだ長女B、東京で働く次女Cの三人です。相続財産は評価額が2,000万円のマンションと現預金が4,000万円ですから相続財産の総額が6,000万円でした。インターネットで検索をして、相続人が三人の場合基礎控除が4,800万円であることを知り、1,200万円について相続税がかかることを確認しました。念のため知り合いの税理士にお願いして相続税申告をしました。税務申告書の財産一覧を基に遺産分割協議をしました。自分は地元にいるので2,000万円のマンションを、現預金を長女Bと次女Cで2,000万円づつに分けるということで遺産分割協議書を作成し、それぞれに分けました。
それから数か月が経過し問題が発生しました。それは長女が2,000万円のマンションのことを友人の不動産業者に確認したところ、4,000万円だったというのです。相続人三人で、相続税申告の資料を確認しながら遺産分割協議をしたのだからどうしてそうなるのか不思議でした。長男Aが騙したのではないかと長男と長女次女が揉め始めました。
これは、相続税申告書が間違っていたわけでなく、正しく申告されていました。この問題は、遺産分割協議に申告書に添付されている財産一覧を使用した点にあります。申告書は相続税の計算をするので、不動産については市町村が計算する固定資産評価額を用います。これは、多くの場合、時価という実際に取引される価格よりも低い金額で評価額が表記されることが多いです。今回の場合も時価よりも低い金額で評価額が記載されていました。税理士は相続税申告を依頼されたのですから、何も悪くありません。ただし、相続のプロではなくあくまで、相続税申告のプロだということです。相続に詳しい相談対策コンサルタントに相談すれば良かったのです。少しのコンサルタント料を節約したために、将来に向かっての兄弟の仲に亀裂が生じる結果になりました。


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